異なるライフログを集約するための標準データモデル

背景

人間の日常生活における行動をデジタルデータとして記録する ライフログが注目を集めています.インターネット上には多種多様なアプ リケーション・サービスが登場し,様々な種類のライフログをWeb上で 手軽に記録・共有できるようになってきています. 例えば,以下のようなものがあります.

  • Twitter: 日々のつぶやきを記録する.
  • Flickr: デジカメ写真を整理,共有する.
  • FoodLog: 三度の食事の写真を記録.食事日記や栄養分析をする.
  • からだログ: 体や運動のデータを記録し,健康管理に役立てる.
  • ケータイdeライフログ: 携帯電話で写真やバーコード,GPS情報等を記録する.
  • ねむログ: 睡眠時間や夢を記録する.

ライフログのマッシュアップ

現在,こうしたライフログ・サービスでは,ライフログの「記録」と「活用」が ひとつのサービス内に閉じた形で行われており,様々なログがネットワーク上で ばらばらに存在しています.これらばらばらに記録されたライフ ログを,集約・連携することで,より付加価値の高い情報・サービスへと 発展させることが期待できます.

われわれはこれをライフログのマッシュアップと呼んでいます. 現在,様々なライフログサービスがデータアクセスAPIやブログパーツを 公開しており,ライフログのマッシュアップアプリケーションの開発が 可能になってきています.

課題

しかしながら,ライフログサービスが提供するAPIやライフログの データ構造には統一的な標準が無く,サービスごとにばらばらです. したがって,マッシュアップの開発においては,連携するライフ ログ・アプリケーションの組み合わせごとに異なるプログラムロジック が必要となります.

例えば,似たようなライフログ検索を行いたくても,ア プリケーションが違えば全く異なる手段で呼び出さなければなりません. このことは,マッシュアップの開発効率(生産性)を低下させます. また,API仕様の改訂に伴って,プログラムの見直しが必要となり, 再利用性や信頼性を下げる要因にもなっています.

研究の目的とアプローチ

そこで本研究では,ライフログの効率的なマッシュアップを支援するため, ライフログのための標準的なデータモデルを提案します(下図).

cdm_architecture.png

各ライフログ・サービスのションのデータは,何らかの形で, アプリケーションに強く依存しない標準的なデータモデル (Common Data Model)に変換されます.この標準データモデルの上 では汎用的なAPI(Generic APIs)が定義され,マッシュアッ プ・アプリケーションはこれら汎用APIを用いて開発されます.

ライフログへのアクセス手段がアプリケーションに強依存しなくなるため, 上記の課題が解決できます.

ライフログのための標準データモデル

標準データモデルの構築においては, ライフログに必要なデータ項目を5W1Hの観点から分析を行いました. これらのデータ項目を,アプリケーションに独立なものと依存するものに 分類,アプリケーションに中立な論理データモデルを構築しました.

cdm_schema.png

lifelog_eval.png

発表文献

  • 中村 匡秀, 下條 彰, 井垣 宏, ``異なるライフログを集約するための標準データモデルの考察,'' 電子情報通信学会技術研究報告, vol.109, no.272, pp.35-40, November 2009. [PDF]

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Last-modified: 2024-02-14 (水) 11:29:47