バーチャルエージェントを用いたHNSヒューマンインタフェース

背景

近年,ネットワーク技術の発展に伴い,宅内に配置された家電やセンサをネットワークに接続し付加価値の高いサービスを実現する次世代のユビキタスアプリケーションの枠組みとして,ホームネットワークシステム(HNS)が盛んに研究・開発されています. HNSにおける重要な課題として,ユーザインタフェース(UI)のユーザビリティの向上があげられます. HNSでは日常的に使うという特性上,ユーザにとって学習コストが低く操作しやすい,かつ簡単で便利であるユーザフレンドリなUIがより強く求められています.

HNSに適したこのようなUIとして,バーチャルエージェント(VA)をUIに用いたVAUIがあります. VAUIとは,ユーザとシステムとの連携を,擬人化されたキャラクタとの対話を通じて行うインタフェースです. VAUIでは,ユーザからの入力に対して音声だけではなくキャラクタの動作等の映像をユーザへのフィードバックに用いることで,ユーザはより自然な対話を通じてシステムを操作可能です.

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我々の研究室では,HNSのUIとしてVAUIを適用した,HNS-バーチャルエージェントユーザインタフェース(以下,HNS-VAUI)を提案しています. また,我々のHNS環境であるCS27-HNSにおいて,MMDAgentを利用したプロトタイプを実現しています.

課題

しかしながら,プロトタイプでは,VAの制御はMMDAgent独自の実装仕様に強く依存しており,HNS-VAUIの制御とキャラクタの動作の制御・インタラクションの制御が分離できないことや,実行できる機能が少ないという問題点がありました. そのため,ユーザの要求を満たす高度なインタラクションを行うことができず,ユーザビリティが高い便利なHNS-VAUIを実現するには至ってはいません.

アプローチ

キャラクタの動作,及びインタラクションの制御が,他のサービスと連携可能な新たなフレームワークを開発しました. 提案フレームワークでは,「ソフトウェアの機能一つ一つをサービスとし,それらのサービスを組み合わせることで新たなサービスを開発する」というサービス指向アーキテクチャの考えに基づき,キャラクタの制御機能,及びインタラクションの制御機能をそれぞれ別のサービスとして構成します. キャラクタの制御機能と外部Webサービスの実行の制御機能を,それぞれの機能を持つWebサービスに分離することで,個別の制御を可能にします. ユーザや外部アプリケーションからの入力に応じて,キャラクタの動作や家電操作等のWebサービスをステートフルに実行することで,プロトタイプでは不可能な高度なインタラクションを実行可能になります. 提案フレームワークを適用することで,より高度なHNS-VAUIを実現できます.

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デモ

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発表文献

  • 堀内 大祥, 佐伯 幸郎, まつ本 真佑, 中村 匡秀, ``ホームネットワークシステムにおけるエージェントを用いた対話型インタフェースフレームワークの開発,'' 電子情報通信学会技術報告, vol.113, no.432, CNR2013-40, pp.61-66, February 2014.
  • 堀内 大祥, 佐伯 幸郎, まつ本 真佑, 中村 匡秀, ``ホームネットワークシステムにおけるバーチャルエージェントのためのサービスフレームワーク,'' 電子情報通信学会技術報告, vol.113, no.326, LOIS2013-38, pp.83-88, November 2013.

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Last-modified: 2024-02-14 (水) 11:29:47