SeConfig2019に参加しました†報告者:中村 2019-11-19 会議概要†2019年11月15日にアメリカ・サンディエゴで行われた国際ワークショップ SeConfig2019 (1st International Workshop on Software Engineering for Infrastructure and Configuration Code) に中村が参加しました. このワークショップは,大規模・複雑化するソフトウェアの 設定や構成 (Configurations)に焦点を当て,それらをいかに 工学的に作成,維持,管理していくかについて話し合うものでした. ソフトウェア工学のトップ会議の1つ ASE2019 (The 34th IEEE/ACM International Conference on Automated Software Engineering) の併設ワークショップとして 開催されたものです. 会場はHilton San Diego Mission Valleyで,ハイウェイ沿いのきれいなホテルでありました. 本来は本会議のASEから参加したかったのですが,連日の出張続きで体力が持たず,ワークショップ のみの参加でした. 発表内容†今回中村は,以下のタイトルで発表しました. Toward Evaluation of Deployment Architecture of ML-based Cyber-Physical Systems 機械学習を組み込んだサイバーフィジカルシステム(CPS)の配備構成を, コストやセキュリティの観点から評価しようという試みです. 機械学習のプロセスやビッグデータ,学習済みモデル,意思決定モジュールを, クラウドやエッジからなるCPSのどこに配備すべきか,何を基準に配備構成を決めるべきかを問題提起しました. この研究は,2019年の夏にグルノーブルから来た4人の学生の神戸大でのインターン 成果を,中村とリディ先生でまとめたものです.CPSという対象に非常に興味を 持ってもらえました.我々で開発中の高齢者見守りシステムも例題に出し, デモンストレーションしたところ,結構受けました.よかった! 他の発表†基調講演は,カナダ・マギル大学のShane McIntosh先生.どこかで見たことがあるなーと思っていたら,阪大やNAISTのSEグループと交流のある先生で,KMI先生のマブダチとのこと(^^).話が弾みました. ブラウン大学のTim Nelson先生.要求と制約に基づいて,構成を合成する話題.面白い. ドイツ・フンボルト大学のMaike Basmerさんの発表. ワークショップの参加者†ワークショップには12名の研究者が参加しました.主にアメリカ・カナダの研究者が多かったのですが,MIT, エール大,カーネギーメロン大,イリノイ大,ブラウン大,マギル大,DARPA (国防高等研究計画局),ウィーン工科大, 等の世界トップクラスの大学・研究機関のメンバーで構成されていました. 単に発表して質疑で終わりではなく,グループを作ってディスカッションして,各自の抱える課題をシェアしたり,今後どういう研究が必要か,短中長期的な論文のタイトルを考えたりしました. 議論は非常に専門的で白熱しましたが,基本的にみなフレンドリーで決してスノッブにはならず,相手の言うことはきちんと受け入れ,それを取り入れて発展していこうという姿勢でした.非常に有意義な時間だったと思います. 食事会†会議が終わったら,せっかくなのでということでホテルの横にある日本レストラン Fuji にみんなで行きました. 鉄板焼きパフォーマンスがあるお店で,すし,刺身,うどん,弁当など日本食は一通りありました. 味は予想に反して(^^;) とてもおいしく,コックのおっちゃんもフレンドリーで楽しいひと時を過ごしました. まとめ†今回はじめてこのワークショップに参加したのですが,得られるものが多かったです. 新しいコミュニティに飛び込んでいくのは,なかなかに勇気と体力がいりますが, 他の人の発表や議論を通して,また新しい視野が広がったと思います. また,我々のやっていることをきちんと論文にまとめて発表し, みんなに知ってもらうことは非常に意義のあることです. これからも頑張ります! |