屋内ロケーションアウェアサービスに向けた位置表現データモデルの提案

背景

近年,屋内測位システム(Indoor Positioning System,IPS) の研究開発が盛んである.また,屋内情報を用いたロケーションアウェアサービス(Indoor Location-Aware Service, InLAS)が注目が集まり,いくつかの実用化事例も登場している.しかしながら,これまでのシステムは屋内情報のデータや処理を別のシステムで再利用することは想定されていないため,システムが複雑化し開発効率が低下する.

研究の目的

  • 本研究の目的は,図に示す新たなInLASの実現方式を確立することである.提案方式では,様々なIPSから蓄積した屋内位置情報を提供する屋内位置問い合わせサービス(Indoor Position Query Service, IPQS)が重要な構成要素となっている.IPQSは,屋内の様々なオブジェクトの位置情報を標準的な形式で収集・保存し,外部のInLASに標準的な手段で提供するサービスである.これによってInLASとIPSが疎結合となり,データや処理の共通化・再利用が促進され,InLASの開発効率が飛躍的に高まると期待できる.また,IPQSをクラウドに配置することで,複数の建物にまたがる屋内情報を大域的に収集・利用することが可能となる.
IPQS.JPG
  • IPQS実現の第一歩として,本稿では,IPSで得られる屋内位置情報をその目的や用途,推定手段に依存せずに,中立的に表現するためのデータモデル Data Model for Indoor Location (DM4InL)を提案する.

DM4InL

提案するDM4InLは,位置モデル,建物モデル,オブジェクトモデルの3つのモデルから構成される.

  • 位置モデルは,ある建物内の任意の地点の位置( 屋内位置})を,その建物の基準座標からの相対位置(3次元オフセット)で表現する.
  • 次に,建物モデルはそれぞれの建物の絶対位置や建物内の区画(部屋やスペー ス),経路,地点(出口や入口)を定義する.区画と経路の位置は,複数の屋内位置で構成される空間 と線によってそれぞれ定義される.
  • 最後にオブジェクトモデルは,宅内の人や 機器,家具等のオブジェクトを定義する.各オブジェクトの現在位置は,1つの 屋内位置で表現される.
DM4InL.JPG

今後の課題

DM4InLを効率的に活用するためのAPIの設計と実装があげられる. また,提案データモデルやAPIを用いて,本研究の最終目的である 屋内位置問い合わせサービス(IPQS)を開発して行く.


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Last-modified: 2014-02-27 (木) 09:55:14