Research/LifeLog

認知症者のための記憶支援サービスに関する研究

背景

高齢化社会を背景に,認知症者数が増加すると予想されています.

さらに,認知症者の孤立,福祉の人手不足などが懸念されています.

こうした社会背景のもと,認知症者を支援する仕組みに対する需要がますます高くなると予想されます.

目的とアプローチ

本研究の目的は認知症者がより自立して生活できるよう記憶支援を行うことです.

アプローチとして,エージェントによる対話を通じた記憶支援のアプリケーションを提供します.

アプリケーションのアーキテクチャを以下の図に示します.

memory_architecture.png

アプリケーションは,位置検出機能,エージェント機能,スケジュール登録機能の3つによって構成されます.

まず,位置検出機能は我々は手軽に設置できる点でかつ安価に利用できるBeaconという屋内測位センサを利用して,人が玄関または居間にいるなどを検知を実現します.

これによって,屋内の様々な場所と認知症者の位置を検出することが出来ます.

次に,スケジュール登録機能は,介護士あるいは認知症者自身が実際にリマインドする定期的なスケジュールなどを登録します.

(例えば,毎週月・火曜の8時はデイケアになどの情報を登録します)

また,エージェント機能は,我々の研究室で拡張したMMDエージェントを利用して,認知症者と対話を利用した記憶支援を実現します.

例えば,先ほど2つ目で登録した情報を,単なるテキストで表示するだけでなく,エージェントを介した人手を模したリマインドが実現できます.

本研究が完成することにより,このような認知症者の記憶を支援する仕組みを,IT支援というアプローチで実現できると考えています.

発表文献

  • [1] 堀内大祥, 徳永清輝, まつ本真佑, 佐伯幸郎, 中村匡秀, 安田清, ``認知症高齢者のための記憶補助エージェントの提案,'' 電子情報通信学会技術研究報告, March 2015.
  • [2] SEIKI TOKUNAGA, HIROYASU HORIUCHI1, SACHIO. SAIKI1, SHINSUKE. MATSUMOTO1, MASAHIDE. NAKAMURA1. KIYOSHI YASUDA, ``Design of Memory Aids Agent Service Based Location and Time for People with Dementia'', The 2015 Alzheimer's Disease Congress, JUNE 2015(to be appeared)

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Last-modified: 2024-02-14 (水) 11:29:47