*Research/高齢者向け見守りサービスに関する研究 [#fa1cd3e7]

**背景 [#r32422b9]
家電やセンサを家庭内のネットワークに接続することで,多種多様なサービスを
提供するホームネットワークシステム(HNS)に注目が集まっています.
HNSでは,宅内に設置されたテレビやエアコン,扇風機などの家電機器,および
温度計や湿度計などのセンサ機器をネットワークに接続することで,
複数機器の連携制御や,状況に応じたコンテキストアウェアサービス等の
付加価値サービス(以降,HNSサービスと呼ぶ)を提供することが出来ます。
最近では,HNSを利用したアプリケーションが市場に登場しています.例えば,宅
内のエネルギーの最適化を目指すHEMS(House EnergyManagement
System)に対して政府が補助金を出すなど,新しい産業として期待さ
れています.

**課題 [#t505bc12]
これまで長期にわたって研究開発が進められてきたHNSですが,一般家庭への
幅広い普及には至っていません.その要因の一つとして,現状のHNSでは,HNS
の構成要素(家電機器やセンサ,ホームサーバ,通信プロトコルなど)と,ベンダが提供
するHNSサービスとが 密結合していることが考えられます.
この密結合のため,単一宅内において複数のベンダが提供するHNSサービスを同時に利用することは容易ではありません.
HNS環境を制御するホームサーバを複数設置することで,マルチベンダHNS環境を実現することも可能ではあります.
しかしながら,この方法は導入コストが高く,また異なるベンダのHNSサービス間で特定の家電機器を共有することもできません.
これらの問題により,ユーザは購入家電の選択肢が限られるだけでなく,利用するHNSサービスの選択肢も限られています.
その結果,HNSの導入が進まない状況に陥っています.


&attachref(./problem.png,40%);


**目的とアプローチ [#e589dc67]
本研究の目的は、ユーザが柔軟にマルチベンダのHNSサービスを利用できる枠組みの提供です。

そのためのアプローチとして、クラウド技術を利用して機器とサービスを分離した新たなHNSの形態であるクラウド型HNSを提案しています。
クラウド型HNSでは,ホームサーバが実行していたHNSサービスの様々な機能(家電制御やセンサ値の取得,ログデータの管理など)を
全てサービスとして抽象化し,クラウド上に集約します.
この集約により,HNS構成要素とベンダ提供のサービスとの間の密結合を解消し,宅内でのマルチベンダHNS環境が実現出来ます.
また,各ベンダの提供するHNSサービスは,クラウド型HNSが公開するHNS-APIを利用して各家庭の家電を遠隔制御します.
これにより,宅内の構成情報や機器制御,ログ管理といったベンダ毎に保持していた共通の機能やサービスを一元管理することが可能になります.


**研究概要スライド [#n8449f90]
&attachref(./201403_BThesis_takatori.pdf,150%);

**発表文献 [#gd3b7fd2]



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