人間の日常生活における行動をデジタルデータとして記録する ライフログが注目を集めています.インターネット上には多種多様なアプ リケーション・サービスが登場し,様々な種類のライフログをWeb上で 手軽に記録・共有できるようになってきています. 例えば,以下のようなものがあります.
現在,こうしたライフログ・サービスでは,ライフログの「記録」と「活用」が ひとつのサービス内に閉じた形で行われており,様々なログがネットワーク上で ばらばらに存在しています.これらばらばらに記録されたライフ ログを,集約・連携することで,より付加価値の高い情報・サービスへと 発展させることが期待できます.
われわれはこれをライフログのマッシュアップと呼んでいます. 現在,様々なライフログサービスがデータアクセスAPIやブログパーツを 公開しており,ライフログのマッシュアップアプリケーションの開発が 可能になってきています.
しかしながら,ライフログサービスが提供するAPIやライフログの データ構造には統一的な標準が無く,サービスごとにばらばらです. したがって,マッシュアップの開発においては,連携するライフ ログ・アプリケーションの組み合わせごとに異なるプログラムロジック が必要となります.
例えば,似たようなライフログ検索を行いたくても,ア プリケーションが違えば全く異なる手段で呼び出さなければなりません. このことは,マッシュアップの開発効率(生産性)を低下させます. また,API仕様の改訂に伴って,プログラムの見直しが必要となり, 再利用性や信頼性を下げる要因にもなっています.
そこで本研究では,ライフログの効率的なマッシュアップを支援するため, ライフログのための標準的なデータモデルを提案します(下図).
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各ライフログ・サービスのションのデータは,何らかの形で, アプリケーションに強く依存しない標準的なデータモデル (Common Data Model)に変換されます.この標準データモデルの上 では汎用的なAPI(Generic APIs)が定義され,マッシュアッ プ・アプリケーションはこれら汎用APIを用いて開発されます.
ライフログへのアクセス手段がアプリケーションに強依存しなくなるため, 上記の課題が解決できます.
標準データモデルの構築においては, ライフログに必要なデータ項目を5W1Hの観点から分析を行いました. これらのデータ項目を,アプリケーションに独立なものと依存するものに 分類,アプリケーションに中立な論理データモデルを構築しました.
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